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邪魔をしないで (読みおわり)

・ミュリエル・スパーク『邪魔をしないで』読了。

あるじはあるじの事情で、使用人は使用人の事情で「誰が来ても取り次ぐべからず」を実行するお話。中盤ちょっとした手違いにもあわてず軌道修正する執事リスターの手際のよさには拍手をおくろう。ドタバタは、むしろ淡々とした短篇「ドーラ」からは想像もできないおかしさ。筒井康隆「欠陥バスの突撃」をちらっと思い出した。現在形で書かれているので、まるで映画のシナリオを読む感じ。登場人物の言動や状況説明はあっても心理描写は一切なく、そこがかえっておもしろい。

by drift_glass | 2006-12-04 21:10 | 読む  

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