クリミナル・ラヴァーズ

・クリミナル・ラヴァーズ "Les Amants Criminels" / フランソワ・オゾン監督 / 1999年仏 / 95min.

だいたいアリスの道案内役になるはずのウサギをうっかり轢き殺してしまうような筋書きだから、森に入ればきっと迷うに決まっていると思ったらやっぱり。
「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家に住む髭面の男は確かにふたりを監禁してあんなことやこんなことをするが、(潜在的な)動機から目をそらしている少年に「自分の意志で殺した」という事実の重さを、快楽と引き換えに叩き込んだと思えば、むしろ恩人と呼んでもいいくらいだ。「人食い鬼!」得体の知れない人物だが、彼女からそう呼ばれる筋合いはないと思うぞ。

「あの人は何もしていない」護送車の金網の内側から声をふりしぼる少年と、(全然話は違うが)三角帽子を被せられたかつての刑務所長を引き回す紅衛兵を必死に止めようとする溥儀の姿が少し重なった。
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by drift_glass | 2007-04-07 07:46 | 観る  

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