愛知県陶磁資料館「中国古代の建築とくらし」

f0134076_1543556.jpg知人が愛知県陶磁資料館に行かれるというので便乗して現地で待ち合わせ。
リニアモーターカー「リニモ」陶磁資料館南で下車。ホームは無人、降りたのは私一人。改札口も無人(用があれば駅員をインターホンで呼び出すようになっているらしいが、どこに潜んでいるのか)。高架駅だがエスカレーターは作りかけのまま「や~めた」と放置状態でコンクリの土台のまま、乗り口の前には工事用のコーンがふたつ置かれ進入禁止になっている。駅の利用客は階段か脇のエレベーターを使うしかない。

陶磁資料館までの大きく弧を描いた長い道のりを徒歩5分なんて誰が計ったのか、誰にも会わず、半分だけ開いている鉄の門扉に架かった「WELCOME」の看板だけがお出迎え。怖いよ~。昼下がりの洋画劇場によくありますな、何も知らない主人公がたまたま迷い込んだお屋敷で歓待してくれた主が実は……な展開、一抹の不安を覚えるのであった。

ゲートから本館へ続くアプローチがまた長い。森の匂いがする。ゴルフ場のような広大な敷地に点在する建物が本館・西館・南館・陶芸館・古窯館・茶室に復元された古窯。 たかが資料館とあなどっていた。
知人は調査目的だが私のお目当てはこれ:
開館30周年記念企画展「中国古代の建築とくらし」-茂木計一郎コレクション-
平成19年度に愛知県陶磁資料館へ寄贈された、東京藝術大学名誉教授・茂木計一郎氏が収集した建築明器を中心に厨房器具や農機具、家具、食器などのミニチュアを紹介します。
(企画展紹介より)

明器(めいき)とは山口県立萩美術館の平成18年の同様の企画展より引用すると、「死者が生前の生活で必要としたものを死後の世界でも使えるように模造したもので、建物や儀式に使う器、飲食器、人間、動物など、実に多様な器物や生き物が陶製や木製、青銅製などで造られます。」
つまり死者が向こう(地下)でも満ち足りた生活を送れるようにとの目的で作られた副葬品なのだが、そういうくくりはあるとしても作り手の創造の楽しみが伝わるようなものが多かった。これがめちゃめちゃ楽しくて、 池の中に建てられた見張り塔の手すりに猿が腰掛けていたり 池には人よりでかいアヒルやおんぶ蛙、スッポン、魚が泳いでいたり 縮尺も無視されているんだけどとにかくかわいい!
家の中にはちゃんと人がいて、窓辺には子供がいて、 厠には豚(排泄物を飼料として育つ)がいて、 前から横から裏から当時の人々の理想の暮らしがにじみでている。

展示が多すぎて(資料館もあまりに広すぎた)3時間では全然足りなかったのでした。
こりゃもう一度行く必要があるかも。
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by drift_glass | 2008-07-17 23:30 | 観る  

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