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ハリーの災難

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・J・T・ストーリイ『ハリーの災難』(HPB687)

映画『ハリーの災難』は四半世紀前に映画館で観た。
ヒッチコック映画の中でものんびりとしたブラック・コメディで若いお母さん役のシャーリー・マクレーンがかわいかった。
邦訳では死体を見つけた船長の第一声が
「南無八幡大明神!なむあみだぶつ!」なのだが……
原文は"Great Gordon Bennett! Christ Almighty!"
ううむ。
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by drift_glass | 2006-05-29 22:30 | 読む  

活字の大きさ

文藝春秋と国書刊行会の2社から出ているウッドハウスものを見比べてみたのだが、文藝春秋より国書刊行会の方が活字が大きく行間が広い。最近の新聞紙面のように、老眼でも読みやすいようにとの配慮か。
総ページ数が増え本が分厚く(または分冊に)なればなるほど、ウサギ小屋に住む読者の新刊離れに繋がり逆効果ではないだろうか。豆粒ほどの小さな活字がびっしり並ぶ昔の文庫やポケミスが好きなわたしは、詩集は別として、(もちろん実際は十行ほどはあるのだが感覚として)数行読んだらページをめくらなければならない大きな活字の本に読書の幸福感を得られない体質になってしまったようだ。
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by drift_glass | 2006-05-27 22:30 | 日常  

友、遠方より来る

出張帰りのMさんと待ち合わせて乗換駅でお茶。ジョージ・R・R・マーティンの新刊をもう購入しておられた。わたしは『ドアのない家』→『将軍たちの夜』→『一日の悪』→『最後の一壜』と続き『火星人ゴーホーム』を読んでいるところ。『タフの方舟』を買おうかどうしようか迷っていると言うと、それも既に購入済みとのこと。ううむ。やはり職場そばの古書店から2冊とも引揚げてくるべきか。全然気づかなかった(←それで本当に読んでいたのか?)のだが、『ドアのない家』の活字がひとつ横向きになっていたんだとか。 「たいやき」が「たこやき」になっているような感じだろうか?
おみやげのDVDありがとうございました。いひひひひ。新幹線で帰るMさんと別れ、栄の旭屋書店で本を物色。ウッドハウス選集は高いしなぁ、と諦め、アーウィン・ショー『緑色の裸婦』(集英社文庫)を購入。文庫も高い昨今、新刊で490円。ヘミングウェイといろいろあった人のようだ。
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by drift_glass | 2006-05-26 22:00 | 日常  

検印

古書店にて:
・レイモンド・チャンドラー『プレイバック』(HPB518)
・ウィルマー・H・シラス『アトムの子ら』(HPB SF3015)
・世界推理小説全集41『ガードナー すねた娘』(東京創元社)

奥付に訳者(『プレイバック』清水俊二「Shunji」、『すねた娘』大岡昇平「昇」)の検印。 手持ちをあたってみると昭和30年代前半に出た古本の何冊かに著者検印を発見、『黄色い部屋』日影丈吉、『犯罪の進行』小笠原豊樹、『カックー線事件』高橋豊、『二人の妻をもつ男』大久保康雄、『天の光はすべて星』田中融ニなどなど。捺したのはご本人かご家族か。

印税の「印」とはこの著者検印のことなんだそうだ。先日見つけた新釈現代文は昭和50年代の版だが、著者高田瑞穂氏の検印。 ワンコイン(もちろん100円だ)で買える古本もまた楽し。
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by drift_glass | 2006-05-25 22:30 | 見つける  

長い長い散歩

家族が買った須藤真澄『長い長いさんぽ』をまったく予備知識なしに読んでしまう。わが家にも去年迎えたばかりの猫がいる。今までどこかで考えないようにしていたが、人より寿命の短い生きものと暮らすからには避けて通れない日がくることを初めて覚悟した。
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by drift_glass | 2006-05-23 22:30 | 日常  

原作と映画の関係

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ジョン・ファウルズ『魔術師』文庫版に訳者がTVで映画化されたのを観た感想が載っていたが、残念ながらたいした出来ではなかったようだ。出演したケインの自伝を読んでも気乗りのしない撮影だったようだし(主演女優とそりが合わなかったとも)。

ファウルズの『コレクター』が原作の半分を伝えているとしたら、『魔術師』は十分の一、とは訳者の感想。そういえば、『コレクター』も小笠原訳だったんだな。
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by drift_glass | 2006-05-21 22:30 | 日常  

古書会館倉庫市

今日から開催の古書会館古本市(古書即売会)へ。

・アラン・シリトー『華麗なる門出/長距離走者の孤独』(集英社版世界の文学19)
・ハンス・H・キルスト『将軍たちの夜』(ハヤカワノヴェルズ)
・レイ・ブラッドベリ『とうに夜半を過ぎて』(集英社)
・ハンター・ディヴィス『ビートルズ』(草思社)

「とうに夜半を過ぎて」のタイトルをもじった中島らもさんの本があったっけ。ブラッドベリとハンター・ディヴィスは小笠原豊樹訳。相変わらず訳者で選ぶ日々。

『将軍たちの夜』は表紙カバーが映画のスチール写真(ワルシャワ市街を爆破しに行くタンツ将軍=ピーター・オトゥール)なので、100円本の山の中でも目についた。映画では曖昧にされた犯行の動機もはっきりと書かれ、ほうほうそういうことであったか、と読み出したら止まらないかっぱえびせん状態。

原作の半分近くが、プイグの『蜘蛛女のキス』のようにかつての関係者の手紙や日記、証言を集めたドキュメンタリー形式。当然証言者の主観により事件のあらましや人物像が微妙に違うのもおもしろいところ。映画ではさすがに全部を盛り込めなかったらしく、人間関係もかなりはしょられていた。
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by drift_glass | 2006-05-19 22:30 | 見つける  

ドアのない家

・トマス・スターリング『ドアのない家 (The House Without A Door)』
ハンナ・カーペンターは、まだうら若い娘時代、ニューヨーク、マディスン街のホテルの一室を借り、そこに閉じこもったまま、世間との交渉を一切断ってしまった。突然の父親の死と、それに続く失恋とが、徹底した人間嫌いに彼女を追いやったのだった。そして34年の歳月が流れたある日のこと─ 突然ハンナは街に出たい衝動にかられた。

初めて彼女は、正気な人の完全な自信が羨ましく思えた。以前は平気で夢想に耽れたのが、羨ましく思えた。自分の理性を疑い始めた人は、子供じみた夢想に耽ることは許されない。空想したことが何でも、真実になるかもしれないのだ。(p174)
エミリー・ディキンスンの "My Letter To The World" (私は世の中に手紙を書く、世の中は私には書いてくれない……)を読むたび涙を流すハンナ。勇気を奮い起こして世の中に足を踏み出した矢先に巻き込まれた殺人事件。恐ろしさのあまりホテルに舞い戻り、窓にシャッターを降ろし、ドアに鍵をかけ再び閉じこもってしまう。人との関わりを避けてきたため相談する相手もなく、鍵をかけた部屋の中で殺人者の影に怯えるハンナの葛藤、狂気とのぎりぎりの戦いが読者の心に迫る。事件を追う警部が、事件当時偽名を使っていた彼女をどこで、またどんな手がかりで発見してくれるか?

話の筋とは関係ないが、関係者が受けたハンナの印象がやっぱり普通の人とずれていたのはおもしろかった。雑誌から流行の型を取って手縫いしたドレス姿のハンナ、本人は自信たっぷりだがさすがに長年のホテル暮らしで室内履きのような靴がちぐはぐなのが、ね。
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by drift_glass | 2006-05-14 22:30 | 読む  

ビンゴ&ハンサム

クレイグ・ライス描くビンゴ&ハンサムコンビのシリーズ二作目『七面鳥殺人事件』がおもしろかったので一作目の『セントラル・パーク事件』も入手。

コンビの一人ハンサム・クザックにはあらゆることを「写真のように」記憶するという特異な能力があり、まるでアルバムを開くように思い出せる。 二人は街頭写真家。この作品が発表されたのは1943年、その頃日本は旅行どころではなかったはずだが、対戦国のアメリカ、ましてやその田舎町に戦争の影はまだない。『七面鳥殺人事件』の登場人物のひとりに文字は綴れるが読めない男がおり、60年以上も前の作品でディスレクシアをとりあげているのには驚いた。
「私は字は書けますが、読めないんです」
「言って下されば、どんなことばでも書きます。しかし私は読むことはできません。これは純粋に心理的な欠陥らしいです。頭脳の退化ということではありません」

*心理的な、というのは違うと思うのだが訳も昭和34年だからなぁ
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by drift_glass | 2006-05-10 22:30 | 読む  

DVD御難

家人が仲間由紀恵・阿部宏の「TRICK」DVDを3枚借りてきた。
1枚目を調子よく観終わり2枚目を入れたら「ディスク読み込み中」のままフリーズ。イジェクトボタンを押しても無反応。ディスクがずれていたのか、それとも裏返しに入れてしまったのか?底のリセットボタンを押してもダメ。一旦電源を切りひと晩放置し、翌朝再起動したら機械がディスクを吐き出してくれ事なきを得たが、レンタル中に雑な扱いを受けたディスクの中心に亀裂が入っており、これがトラブルの原因だった様子。やれやれ。 TVに繋いでいるDVDレコーダーではフリーズしたが、ディスクの種類を選ばない台湾製のポータブルプレーヤーのほうで無事再生。
ストーンヘンジのような建造物、消えた少女……ってエピソード2はウィッカーマンか。

ミステリマガジン400号からカーター・ディクスン『魔の森の家』を読む。 江戸川乱歩の訳だが「偉大なる人」「偉大なはげ頭」「偉大なる体躯」「偉大な太鼓腹」と続くとまるでどこかの国の首領様のようではないか。
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by drift_glass | 2006-05-06 22:30 | 日常