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Tape Recorder / Yazbek

Tape Recorder [collected works] / YAZBEK / CD (What Are Record?)

f0134076_6335449.jpg1.Strange Warm Day
2.Monkey In The Middle
3.Two Crows
4.Muscleman
5.The Wind
6.Here Come The Ducks
7.Cowgirls Go To Santo Domingo
8.Montgomery, Alabama
9.Schmack In A Vacuum
10.Never Know
11.Surface Tension
12.Breeze Off The River
13.Mississippi Honeymoon

『フル・モンティ』『ペテン師と詐欺師』のブロードウェイミュージカル版で音楽を担当、『ペテン師と詐欺師』でトニー賞歌曲賞候補になったDavid Yazbek。これまでに発表した3枚のアルバムからと『フル・モンティ』書き下ろし曲(2005年録音)を収録したベストアルバム。
"The Laughing Man"(3/96)
"Tock"(4/98)
"Damascus"(7/01)
"Damascus"からの5曲が(前2作ももちろん好きだが)たいそうよかったので、リリースもチェックしていなかった自分に舌打ちしつつ注文。
...and Andy Partridge, my friend of the last 16 years, who has served as an inspiration as well as occasional co-conspirator and ongoing correspondent.

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by drift_glass | 2006-06-27 21:30 | 聴く  

Do what you will but harm none

今頃何を、の話だがXTCのアルバム "Apple Venus Vol.1"に小さく記された "Do what you will but harm none"には何か出典がありそうな気がしてきのうからずっと気になっていた。 Andy Partridge自身がラジオなどでしばしば発言してきた宗教観やアルバム所収曲の内容から考えて、この文で検索するとわらわら出てくるウィッカ(Wicca ケルトに根ざした多神教・女神信仰を含めた自然宗教)の教え「他者を傷つけぬ限り、汝が意志することを行え」がもとになったのではないかなぁと思えてきた。

Vol.1の"Easter Theatre""Greenman"、またVol.2のタイトル"Wasp Star"も古代アステカの女神だし、"Church Of Women""The Wheel And The Maypole" などを聴けばそう的外れな推測でもなさそうだ。神道も仏教も疎いのに欧州のキリスト教以前の信仰などヨソの恒星系の出来事ほどにも縁がない分野なので、調べるだけでへとへとだ。それでもウィッカの「魔女(Wiccan)」が俗にいうオカルトの魔女とは少し違うものだという程度はわかっただけもう獣、いや儲けもの。

ヴァージンから独立後晴れて発表したアルバムだけに当時この意志表明は頼もしく思われたのだが、あれからすでに(以下自粛)。
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by drift_glass | 2006-06-25 21:30 | XTC  

或る殺人

f0134076_2315356.jpgロバート・トレイヴァー『裁判 ある殺人事件の解剖(上下)』(創元推理文庫)
1958年刊行後、38週連続全米ベストセラー1位。 作者は当時現職のミシガン州最高裁判事。妻を陵辱された夫が加害者を射殺した事件をめぐり、検察側と弁護側の一大攻防戦という内容。この作品を映画化した、オットー・プレミンジャー監督『或る殺人(1959モノクロ)』をWOWOWで観る。

オープニングがソウル・バス!主演がジェームズ・スチュワート!……これ『めまい』だったっけ?と首を傾げつつ観始め2時間40分、デューク・エリントンの生演奏風景もちらっと拝め、都会の切れもの検事役のジョージ・C・スコットと仔犬の好演も印象的。ただ、原作では丁寧に描かれている被告のキャラクターが映画ではバッサリ省略され、単なる依頼人程度の扱いだったのが残念だ。
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by drift_glass | 2006-06-24 21:30 | 観る  

ばんじろう

イアン・フレミング『死ぬのは奴らだ』より:
全く、アメリカではゆで卵は食えないね。殻のないゆで卵なんていやだよ。こんな具合に茶碗の中でかき回してゆでるんだから。こんな手は、どこで教わったんだろう。ドイツからだろうね(p104)
かわいい仔豚をローストにして、鰐梨のサラダに、最後はばんじろうとココナツのクリームよ(p204)

鰐梨=アボカド、ばんじろう=グァバ (蕃石榴) 。昭和32年の訳。鰐梨!確かにあの果皮は鰐皮に煮ている。アボカドもグァバも、当時食べたことのある読者がどれだけいたことやら。私もグァバはいまだにジュースでしか知らないや。
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by drift_glass | 2006-06-19 21:30 | 日常  

ナボコフの1ダース

・サンリオSF文庫『ナボコフの1ダース Nabocov's Dozen』

「パン屋の1ダース(baker's dozen 13個組)」という、かつてパン屋が1ダースのパンを売る時量目不足の予防策として1個余分におまけした事による言い回しをシャレて、この短編集も13篇収録。解説によると、パン屋が目方をごまかすと処罰される法律があったんだそうだ。

ちょっと人を食ったような「忘れられた詩人」も、あの老人が実は本物だったのか、それとも葦の茂みで見つかった頭蓋骨の主がその詩人だったのか、真相は藪の中ながらぐいぐいと読ませる。
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by drift_glass | 2006-06-16 21:30 | 読む  

法の悲劇

・シリル・ヘアー『法の悲劇』(ハヤカワ文庫)
クリスピンの『金蝿』同様灯火管制中のイギリスが舞台。
秋の巡回裁判に駆り出され、旅芸人一座のように国内を移動する判事閣下以下、法律家御一行様の生態がユーモラス。時節がら陪審員控え室も防毒マスク置き場になっていたりする。

1日寝そべって読了。
総ページ数も活字も内容もぎっしりでおなかいっぱい。
敵意や侮蔑を隠そうともせず、どろどろしたものを抱えた人間が同じ人間を法の名の下に裁く。裁く側の人間が裁かれる側に立たされた時、姿なき告発者の影に怯え、保身にも疲れ敗北を認めようとした時に本当の事件は起きる。読んでいる間、贅沢な時間を過ごせた。じっくりと読めてよかった!
もともと相手は、それで同僚達に有名であったのだが、慈父のようにおだやかな口調で、しかもじくりじくりと、まるで毒汁を一滴一滴しみこませるように責めつけてくる特技の持ち主だった。(p234)


ついでにミステリマガジン所収のヘアーの短篇3つを探して読む。
・義妹ベッシー
・バッグの教訓
・重たさの効用……『法の悲劇』のマレット警部が登場。警部の体格と話の内容から、原題が(Waitでなく)"Weight" and See としゃれていた。
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by drift_glass | 2006-06-15 22:30 | 読む  

消えた玩具屋

テレビからティント・ブラス監督『カリギュラ』で聴いた禍々しいテーマが流れてきたので思わず目を向けると、AQUOSケータイのCMだった。オリジナル曲ではなくプロコフィエフ『ロミオとジュリエット』"The Montagues and Capulets" の一節なのか。

・エドマンド・クリスピン『消えた玩具屋』(ハヤカワ文庫)
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あたしも、あなたの顔を前に見たことがあるのを、いま思い出したわ。ラジオ新聞で見たことがあるのよ。(p206)
ラジオ新聞?はて。実は創刊70周年を祝してRadio Timesと命名されたバラまであるという老舗週刊誌(TVガイドみたいなもの?)のこと。 UさんによるとBBC出版が出しているRadio Timesには最初BBCの番組表しか掲載せず民放の番組表はTVTimesという別の雑誌を買わなくてはいけなかったが、90年代からどちらにもすべての番組表が載るようになったとのこと。「ラジオタイムズ」で検索して引っかかったのが京都精華大の教員紹介ページの、Michael PalinとTerry Jones共著のイラストも描いているという「マーティン・ハネセット」氏。 Uさんが綴り(Martin Honeysett)を教えてくれた。

殺人事件の解決に乗り出した大学教授と仲間(同僚・友人・教え子などなど…)たちが静かな大学街を引っ掻き回すのだ。フェン教授の同僚で「ニュー・ボドリーアン図書館の基礎が築かれた際、掘り出された」耳の遠いウィルクス教授をジジイ、もといサー・イアン・マッケランが(舞台は彼の出身校とは違うけれど)演じたらさぞおもしろかろうなぁ。食料品にある「腎臓プッディング (steak & kidney pudding)」「焼き豆」の缶詰は、食べたことはもちろん店頭で見たこともない。想像するしかないが、Uさんによると冷めるとアンモニアのにおいがすると……。そういえば悪臭と裏腹においしいことで有名なくさやとドリアンも、明治屋にあったが高くて買ったことがないのだった。

登場人物が右手にダイヤの指輪をはめている。ふつう薬指で通っている第四指を「無名指(むめいし・むみょうし)」とも呼ぶことを、この邦訳で初めて知った。「薬指」とせずなぜあえて「無名指」なのか?ちなみに英語ではring finger あ、そのままではないか。

お気に入りのウィルクス教授は『お楽しみの埋葬』にも登場するだろうか。
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by drift_glass | 2006-06-11 22:00 | 読む  

火星人ゴーホーム

・フレドリック・ブラウン『火星人ゴーホーム』(HPB)

火星人は嘘をつけないというのが通説だったが「おれには嘘をつけるぜ」と言い出した火星人がいた。 さて、どうするよ。
もし誰かが、自分は嘘をつくことができると言えば、たしかに嘘をつけるのだ。でないと、嘘をつけると言ったことが、そもそも嘘になってしまう。そして、その人物がすでに嘘をついているとすれば―。

もちろんBGMはアレですよ、アレ。"Cretans Always Lie." by Peter Hammill
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by drift_glass | 2006-06-01 22:00 | 読む