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バリンジャー 「赤毛の妻の女」

・ビル・S・バリンジャー『赤毛の男の妻』(創元推理文庫)

BGMは「港のヨーコ ヨコハマ ヨコスカ」
再見したくなる映画は『ミラーズ・クロッシング(ダニーボーイが聴きたい)』と『○の○○○○(ネタばれになるので書けない)』。
それにしても、小説に引用されるアイルランドの詩は「赤毛の男の妻」にしろエドナ・オブライエンの「ジョニー、あなたと知らずに」にしろ哀しいものだ。
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by drift_glass | 2006-09-29 22:30 | 読む  

Fuzzy Warbles Series Collectors Album


f0134076_14574259.jpgFuzzy Warbles Series Collectors Album (Andy Partridge)がAPEから届いた。
1~6は手持ちがあるので7・8とアルバムのセット。型番APEBOX001 、こんなのが002、003と続いたら財政破綻してしまう。

ボーナスCD "Hinges"
1.Gold
2.Now We All Dead (It Doesn't Matter)
3.Rain Of Blows (early version)
4.Reign Of Blows
5.Jump
6.Shake You Donkey Up
7.Happy Families
8.Here Comes President Kill Again
9.Beating Hearts
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by drift_glass | 2006-09-27 22:30 | XTC  

高貴なる殺人

ジョン・ル・カレの映画、といっても『ナイロビの蜂』でなく『寒い国から帰ってきたスパイ』でなく『リトル・ドラマー・ガール』でもない。 ル・カレ1962年発表、唯一の本格ミステリの映画化で脚本もル・カレ自身による『高貴なる殺人(1991)』の中古VHSを600円で見つけた。

監督は『ドリームチャイルド』のギャビン・ミラーだから期待度高し。
ヴェルヴェット・ゴールドマインよりもあの「雨合羽姿の殺人鬼」アメリカン・サイコくんが私の中では記憶に新しい(その後もっとえげつない役で出ているようだが、観てない)クリスチャン・ベール目当て……、もとい、コメディ『Noises Off』でヘベレケ老優を好演したデンホルム・エリオット目当て。『Noises Off』には亡きクリストファー・リーヴもアホアホ俳優役で出演しているんだな。
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by drift_glass | 2006-09-26 22:30 | 観る  

バリンジャー「美しき罠」

優秀な警察官がすべてを投げ出しても欲した女
ビル・S・バリンジャー『美しき罠 (Rafferty)』(HPB1791)読了。
愛の嵐、照柿、ソフィーの選択、ラストタンゴ・イン・パリ、離愁、さらば美(いと)しき人、愛のコリーダ

↑固有名詞的な感想だけど、ひとことではいえない間柄の男女ばかり。女が望むたったひとつのことを叶えてやれないがゆえに、尽くして捧げて「このひとことを聞くために生きてきた」男ラファティの物語、と言うだけではとてもこの内容を伝えられない。無機的・有機的いずれも独特な時間感覚にも日常を忘れました。甘露甘露。私がシムノンの「ミステリでない作品」を読むのも、こういう作品を読める幸せに浸りたいからなんだなぁ。
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by drift_glass | 2006-09-26 22:30 | 読む  

警察長官と砂漠の掠奪者

・マイクル・ピアス『警察長官と砂漠の掠奪者』(HPB)

1992年度英国推理作家協会賞ユーモア賞受賞作。
砂漠とかエジプトというと、XTCの"Homo Safari"の、ラクダの足音のようなとぼけた音楽が(アラビアの「オレンス」のモーリス・ジャールより)先に浮かんでしまうのだな。

舞台は20世紀初頭のエジプト。
盗掘事件の調査中犬のミイラ、猫のミイラ、鰐のミイラがどっさり詰まった穴に(何者かに押され)落ちてしまった考古学者のミス・スキナー
爪先立ちになると、縁から外が見えました。でも、登れなかった。足がかりがなにもなくて。もちろん、ミイラはあったけど、乗ると崩れてしまうんです(p67)

ミイラを積んでよじのぼろうとしたのか、気丈な。
鰐のミイラが天井まで何千何百も互い違いにぎっしり積み重ねられた部屋まで出現、まるで鰐のミルフィーユだ。
村人たちは、ホテルを出入りする観光客に盗み出したミイラのかけらやその包帯の切れ端を振りかざし「ほんもののミイラでさ!」と口々に売りつけようとするのだった。
もちろん本筋で狙われるのは鰐のミイラではなく、もっと大物。

かる~く読めたので、マムール・ザプトもの短篇(マムール・ザプトと鳩の家)が収録された『<クライム・クラブ創立60周年記念>13のダイヤモンド』を今日の通勤の供にして、すぐ読了。続くマイク・リプリーのエンジェルもの「消えたディーゼル」のほうが面白かった。
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by drift_glass | 2006-09-25 22:20 | 読む  

本の墓場

「早川から出ている新書版の、ポケミスとかポケットミステリというシリーズ」と説明しても、書店員が「ハァ?(あの顔文字を入れたいところだ)」という反応。私の住む市で最も大きいと思われる書店でのひとコマ。

密林到着分と古書店にて:
・ランドル・ギャレット『魔術師を捜せ!』(ハヤカワ文庫HM52-2)
・J・J・マリック『ギデオン警視と暗殺者』(HPB737)
・ジョルジュ・シムノン『13の秘密 第1号水門』(創元推理文庫)

予約注文を密林から一方的にキャンセルされたバリンジャー『美しき罠』が入荷したので再注文したら即「もうすぐ発送されます」表示に。気を揉ませたものだよ。市の大型書店は出店してまだ数年の、DVD・CDレンタル併設午前2時まで営業という広く浅い品揃えなので、レンタル利用客がついでに買っていく雑誌や実用書、コミック本のほうに比重を置いているようだ。店員もアルバイトくんだったのかもね。

職場のそばに何軒かある昔ながらの古書店には、週明けなど店頭(それも歩道に面した、粉塵かかりまくりのところ)に週末には見かけなかったSFやミステリの古い文庫がちらほら増えている。オールドファンが休日に持ち込んだものだろう。そういうのを1冊1冊、わーこんなのが埋もれていた!と見つけるのが楽しみ。ブックオフで滅多に見かけないポケミスがあった時は、きっと同じ人が手放したと思われるお宝が文庫コーナーで見つかったりもする。

安く買えるのに越したことはないが、小口を無神経に研磨され栞(スピン)が切れた文庫を見ると、ずらりと本の並んだブックオフが本の墓場のようにも思えるのだ。
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by drift_glass | 2006-09-23 22:30 | 日常  

思い出せスイッチ

忘れっぽい(物覚えがわるい)のだが、人からお奨めされたおいしいものや本や音楽をだいぶ後になって入手することがある。普段は忘れていても、店頭で見かけると「思い出せスイッチ」が入るのだな。ポール・ギャリコ『猫語の教科書』もそんな一冊。 hさんからメールでお奨めいただいたものだ。通っていた小学校でギャリコ原作の『トマシーナの三つの命』を観たのが多分最初のスクリーン体験なので(その次は子ども会で連れて行かれて市民会館で観た『ミクロの決死圏』)、ブックオフに行くたび『猫語の教科書』は探していたのだ。先日やっと見つかり喜びの報告も済ませたところ。

文庫版『猫語の教科書』巻末に、大島弓子さんの見開き2ページのエッセイマンガが掲載。愛猫のサバを亡くして、サバの写真もつらくて見られなかった大島さんが、『猫語の教科書(単行本の頃)』表紙のツィツァとサバを重ね合わせ、だんだん元気が出て、サバの死も漫画で描けるようになったのだという。第12章「じょうずな話し方」に「声を出さないニャーオ」の劇的な効果について書かれている。うちの猫はやってくれないのだが、『グーグーだって猫である(1)』によると、大島家の「ビー」は声のないニャオを頻繁にやるらしいのだ。ああ見てみたい見てみたい。うちの猫は「声を出さないガブ」はしょっちゅうなんだよ。いたたたた。 大島さんのあとがきマンガは、保坂和志『猫に時間の流れる』でも読めるらしい。これでまた、探求本が一冊増えた。
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by drift_glass | 2006-09-20 22:30 | 日常  

歯と爪

予約注文と併せて発送される(発送された)某魔術師ものが届くまで、それではと奇術師が主人公のお話、ビル・S・バリンジャー『歯と爪』(創元推理文庫)1976年5版で読了。
旧装幀の(裏表紙側)カバーには、「あなたはこの先を読まずにいられますか?」つまり開封しなければ返金保証の封のされた原書写真が載っている。表紙の絵(なんと、オマー!)も大胆だなぁ。
まず第一に、ある殺人犯人に対して復讐をなしとげた。 第二に自分も殺人を犯した。 そして第三に彼は、その謀略工作のなかで自分も殺されたのである……
奇術師リュウの語りと法廷の訊問場面が交錯しながら、復讐する者とされる者それぞれの「死」というひとつの像を結ぶ。たとえ命を奪われなくても、人は死ぬのだ。

・植草甚一著『雨降りだからミステリーでも勉強しよう』
クライム・クラブも知らず、シムノンとデイトンの書評が充実しているという理由で4月の帰省時に買った本。この本で取り上げられている作家の本を今「おもしろい、おもしろい」と読んでいるのだからなぁ。バリンジャーにも一章「エクセントリックでシリアスな暗黒作家」
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by drift_glass | 2006-09-20 21:30 | 読む  

古書会館倉庫市

即売市最終日の古書会館へ。
好きなシリーズもの2冊と、ランドル・ギャレットが自分の名前をアナグラムにしたペンネーム「ダレル・T・ランガート」名義で出したSFを見つけた。

・ランドル・ギャレット『宇宙の間隙より』(ハヤカワ文庫SF373)
・J・J・マリック『ギデオンの一日』(HPB407)
・J・J・マリック『ギデオン警視と部下たち』(HPB661)

スコットランド・ヤード犯罪捜査課のギデオン警視はたたきあげ。イギリス推理作家協会(CWA)の創設者の一人で初代会長をつとめたジョン・クリージィがこのシリーズのために使ったペンネームが「J・J・マリック」なのだ。 John Creaseyって、綴りは違うけれど誰かの名前にちょっと似ているね。『魔術師が多すぎる』は梅田でも名古屋でも現物を見ているのだがとにかく高かった。ヤフオクにちょうど出ていた本がすごく安くてそれで調達しようと思っていたら、世の中そうは甘くなかったなぁ。まあ、スローターハウス5風に言えば「そういうものだ」。
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by drift_glass | 2006-09-17 22:30 | 見つける  

ハマースミスのうじ虫

The Dukes of Stratosphearの"The Mole from the Ministry"でスパイの隠語だと知った「モグラ」。

・ウィリアム・モール『ハマースミスのうじ虫』(創元推理文庫)読了。 昨日から読み始め、朝の電車、昼休みはドトールで、帰りの電車と帰宅後で一気に読んでしまった。 アッパーミドルの素人探偵が、同じくアッパーミドルの警視と組んで恐喝犯「バゴット」をプロファイリング。犯人の正体は早々に明らかになるので、犯人の弱点を見抜きどこへ揺さぶりをかけ自白へ追い込むかということに物語の焦点が移る。 素人探偵キャソン・デューカーは自分より出自も教養も劣る相手を追いつめ、まるで酒樽の番をするように機が熟すのを待ち狩りを楽しむのだが、楽しんだツケも後できちんと払わされる。キャソンのことは好きになれなかったが、最後の2行でこの物語全体がきゅっと括られて「うわぁ」と驚いてしまった(私が鈍いんだろうか?普通気がつくんでしょうか?)。
新訳での復刊ということだが、ある女性の「というか」という言葉遣いだけは、物語の舞台と年代には少しそぐわないような気がした。
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by drift_glass | 2006-09-11 22:30 | 読む