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市民祭 本のリサイクル市にて:

マンション管理組合総会用にたまたま会議室を押さえていた市の施設が会場で、家人は総会に、私はリサイクル市に。

狭いロビーを半分に仕切り、仕切りを兼ねて並べられたプラスチックケースに無造作につっこまれた本はせめて同じ向きに並べてほしかったよなあと思いながら 中を覗きこむと、「泰平ヨンの未来学会議」えっ?「プリズマティカ」ええっ?「邪魔をしないで」えええっ? 「世界終末戦争」「キンドレッド」「劇場の迷子」……

オクティヴィア・バトラー『キンドレッド きずなの召還』(山口書店)……まったく知らない作家だがなぜか気になり持ち帰った一冊。解説(1991年)ではヒューゴー賞を二度、ネビュラ賞を一度獲得、現時点ではSF分野で位置の確立した唯一の黒人女性作家で、本作は奴隷制時代へのタイムトラベルもの。

残った本は廃棄されるそうだ。 搬出が楽になるからいくらでもどうぞ、ダンボール箱もあげるというのでお言葉にあまえる。今回放出されたのは約1万冊、図書館除籍本が大部分でリサイクル用に市民から寄贈された本も多少ある。去年は万博がらみのイベントで雑誌を含め3万冊放出されたが本がたくさん残り、今年は冊数制限をとっぱらったそうだ。人口13万もない田舎の図書館がこういう本を積極的に取り寄せたとはちょっと思えないので、熱心なSFファンがこつこつとリクエストを続けていたのかもしれない……

ヤフオクにて:
・ノーラン&ジョンソン『ローガンの逃亡』(角川文庫)
・マックス・エーリッヒ『赤ちゃんよ永遠に』(角川文庫)
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by drift_glass | 2006-10-29 22:00 | 見つける  

ポランスキーの吸血鬼

地下室がない城など、角のない一角獣じゃ。

爽やかな朝の8時からWOWOWで放映「ポランスキーの吸血鬼」を観る。「パーペキ」!字幕担当者は小林よしのりの東大一直線世代なのかな。ポランスキー監督そのひとが、パンツ丸出しおネエ言葉の吸血鬼から逃げ惑う姿が最高!

密林より発送通知:
・カルロ・カルレイ監督『フルーク/生まれ変わったパパ』DVD
・エリック・マコーマック『隠し部屋を査察して』 (創元推理文庫)

『フルーク』はLDからDVDへの買い替え。幼稚園の頃輸入版LDで観たきりのお子がこの作品をたいそう気に入り、とても楽しみにしているのだ。『隠し部屋を査察して』はDVDリリースとあわせての注文で発送通知まで結構待たされたけれど、 なに長く寝かせた良書ほど読み応えが増すのさ。 (積読の自己弁護を兼ねて)
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by drift_glass | 2006-10-28 22:30 | 日常  

背表紙の火星人

ただいまレムの『宇宙創世記ロボットの旅』を楽しんでいるところ。

職場からてくてくひと駅あるいてブックオフ:
・ディック傑作集(2)『時間飛行士へのささやかな贈物』(ハヤカワ文庫SF911)
・ロジャー・ゼラズニイ『地獄に堕ちた者 ディルヴィシュ』(創元推理文庫)

2冊とも数日前には絶対なかった。 店舗が小さいとか、店員に覇気がないとか、そんなことはどうでもよい。これから期待していいかもしれない(ぐんと好印象)。本を売りにきた見知らぬあなた、これからもこの店舗をご贔屓に。 売るならなるべく絶版文庫を。背表紙に火星人がついていればなお良し。(火星人の背表紙は、滅多に店頭で見かけなくなったサンリオSF文庫なのだ)
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by drift_glass | 2006-10-26 22:30 | 見つける  

幼時の記憶

お休みなので昼前にちょっと外に出ただけでうだうだと過ごし、昼寝までしてしまった。熟睡の後、目覚めて時計で見た時刻と外の明るさに混乱。1時を示している。「しまった!昼まで寝過ごしてしまったのか。家族を起こさなくては」 (アホですな)

外出から帰った時にエントランスで清掃中の管理人さんと立ち話。 10歳上のお姉さまが亡くなり先週帰っていたとのこと。満州からの引揚げの途中、ろくに食べるものもなく3歳になっても歩けなかった自分をおぶって歩きとおしてくれた姉なんですよ……。
スクリューが巻き上げる波や、乗船まちの人の列をかすかに覚えているそうだ。私自身の3歳頃の記憶は、3歳1ヶ月まで住んでいた浜松の家。弟が生まれて面会に行った時に出されたフルーツ牛乳の味と、玄関先に植わっていた木の芽の触感。猫柳の木を覚えた記憶だ。今では甘すぎてとても飲もうとは思わないが、相当気に入ったのだろう、今でもその味を覚えている。
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by drift_glass | 2006-10-20 08:34 | 日常  

パラダイス・モーテル

エリック・マコーマック『パラダイス・モーテル』読了。

「語りと騙りの文学」いひひひひひ。
砂浜に佇み、足元に書いた言葉たちがさーっと波にかき消される感覚、こたえられないなぁ。
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by drift_glass | 2006-10-19 21:30 | 読む  

ボリス・カーロフの夕べ

『ボリス・カーロフの夕べ』  LP(MCA-7149)
SIDE 1
イントロダクション
魔人ドラキュラ (Dracula)
モンスターのすべて
フランケンシュタイン (Frankenstein)
ミイラ再生 (The Mummy)

SIDE 2
フランケンシュタインの花嫁 (The Bride of Frankenstein)
フランケンシュタインの復活 (The Son of Frankenstein)
狼男 (The Wolf Man)
フランケンシュタインの屋敷 (The House of Frankenstein)
フィナーレ
<MCAオリジナルサウンドトラック>怪奇映画傑作集
名優ボリス・カーロフの特異の語りで繰り拡げる怪奇と幻想の世界!!

各作品を紹介するホスト役が、フランケンシュタイン映画の怪物で有名なボリス・カーロフ。
『フランケンシュタイン』というとやっぱりこの言葉が一番印象的。
"Alone, bad. Friend, good"
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by drift_glass | 2006-10-17 08:40 | 観る  

叩けよ さらば開かれん

到着便:
・リチャード・コールダー『デッドボーイズ』(トレヴィル)

昔遊んだゲーム(クーロンズ・ゲート)や攻殻機動隊 (GHOST IN THE SHELL)と近未来のタイの風俗がよく似ている。「デッドガールズ」三部作は過激な性描写から想像できないほど、根本はSFの世界観を借りたボーイ・ミーツ・ガールの純愛もの。『アルーア』『デッドガールズ』は絶版にもかかわらずさくさくと見つかりすぐ読めたものの、後追いの悲しさで入手困難な続編(三部作の二作目)『デッドボーイズ』をどこから入手しようかと探求している時に、手持ちでよければとの翻訳者の方のご好意に甘えさせていただく。

ものほしそうな言動をしていただろうかと省みるいっぽうで、読者を大切に考えてくださるお気持ちに感謝している。
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by drift_glass | 2006-10-16 21:30 | 日常  

オールディス、謎のサイン本

古書会館倉庫市にて:
・ジョルジュ・シムノン『メグレと幽霊』(河出文庫)
・ブライアン・オールディス『ありえざる星』(創元推理文庫)
・J・G・バラード『楽園への疾走』(東京創元社)
・『世界スパイ小説傑作選(1)』(講談社文庫)
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『ありえざる星』カバーの後ろにサインペンで何か書かれている。
Best wishes
Brian Aldiss
Tokyo
29.viii.70

へーサイン本なんだ……と小躍りしかかったがちょっと待て、奥付は「1970年10月30日初版 1971年8月6日3版」で明らかにサインのほうが昔の日付。誰がいつ何のために書いたのでしょう。本物なら嬉しいけど、いたずらなんだろうなぁ……そう思っていたら知人の指摘で、大阪万博の年1970年には小松左京氏ら主催のSF国際シンポジウムにオールディスが招かれ、本当に来日していたことがわかった。東京でのシンポジウムは8月30日だから、前日新刊本にサインを貰ったSF関係者(の遺品整理)かもしれない、日付の不一致はカバーを残して中身をきれいな本に差し替えたのでは?とのこと。そういうわけでいまだにちょっと謎が残っているのだが、それはそれでなんとなくいい感じ。

余談ながら、Uさんによるとオールディスの国イギリスではヴィクトリア朝まで本の刊行日はラテン風表記だったのだとか。
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by drift_glass | 2006-10-13 21:30 | 見つける  

ムロージェック「白鳥」

スワヴォーミル・ムロージェック『象』(国書刊行会)より
・「白鳥」

最後の教訓的なオチに笑ってしまった。
グロテスクファンタジーの世界
空とぶ役人、酔いどれ白鳥、不幸せの小猫、ナンセンスから不条理ミステリまでふしぎ短編の名手ムロージェックが贈る奇妙な味のフルコース!!

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by drift_glass | 2006-10-12 21:30 | 読む  

アルーア 蠱惑、 デッドガールズ

・リチャード・コールダー『アルーア 蠱惑』(トレヴィル)読了。
この世界観はいいなぁ。森脇真末味の『ゴドレイの恋人』のケビン・ゴドレイの腹にも「それ」があるんですよ。ぺろんとクラインの壺のように上半身と下半身が捲くれ上がって……
七つ星にはピーター・ガンのテーマ。 フラクタル(雪の結晶もそうだね)、タイターニア(とピーター)、リリムの物語を頭に入れて、次はいよいよ長篇『デッドガールズ』だ。

・リチャード・コールダー『デッドガールズ』(トレヴィル)読了。
萩尾望都『銀の三角』の最初にも、マーリーとエロキュスをのせた船が静かに川を下るシーンがあったっけ……。「イングランドという牢獄」から海底トンネルをぬけ、カレーの星空をみあげた二人がかわした会話の美しいこと。
プリマヴェラのなんて誠実な、うそのない、かわいらしさ。  
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by drift_glass | 2006-10-11 21:30 | 読む