Van der Graaf Generator 27th May 1975

Van der Graaf Generator "Poppy-fields of France" 2CD-R

f0134076_17231429.jpg The Undercover Man
Scorched Earth
Man-Erg
Forsaken Gardens
(In the) Black Room
Lemmings
La Rossa
Arrow
A Louse Is Not a Home
Faint-Heart and The Sermon
Gog
The Sleepwalkers

焦土と化したフランドル地方の野に咲いた赤いポピーの花。
主戦場となったヨーロッパ各国では11月11日を第一次世界大戦終結の記念日として祝日とし、イギリスではこの日胸にポピーの造花をつけ亡くなった人たちを追悼する。

この海賊盤は『Poppy-fields of France』というタイトル。1975年5月27日フランスのColmarでの公演で、演奏された「焦土(Scorched Earth)」にちなんだタイトルだろうか。
それはさておきdisc-2、PHが絶好調で野太く「Gog」を吼えたにもかかわらず、続く「Sleepwalkers」がテープの残量不足が原因か尻切れトンボだ。
なんとも不満である。なぜ~!

選曲から(多少荒れているけど)ヴォーカルから演奏からダイナミックでお腹一杯なライヴなのだが、埋もれたままの優れた音源を公式リリースするすべはないものか。
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# by drift_glass | 2008-07-19 17:24 | 聴く  

愛知県陶磁資料館「中国古代の建築とくらし」

f0134076_1543556.jpg知人が愛知県陶磁資料館に行かれるというので便乗して現地で待ち合わせ。
リニアモーターカー「リニモ」陶磁資料館南で下車。ホームは無人、降りたのは私一人。改札口も無人(用があれば駅員をインターホンで呼び出すようになっているらしいが、どこに潜んでいるのか)。高架駅だがエスカレーターは作りかけのまま「や~めた」と放置状態でコンクリの土台のまま、乗り口の前には工事用のコーンがふたつ置かれ進入禁止になっている。駅の利用客は階段か脇のエレベーターを使うしかない。

陶磁資料館までの大きく弧を描いた長い道のりを徒歩5分なんて誰が計ったのか、誰にも会わず、半分だけ開いている鉄の門扉に架かった「WELCOME」の看板だけがお出迎え。怖いよ~。昼下がりの洋画劇場によくありますな、何も知らない主人公がたまたま迷い込んだお屋敷で歓待してくれた主が実は……な展開、一抹の不安を覚えるのであった。

ゲートから本館へ続くアプローチがまた長い。森の匂いがする。ゴルフ場のような広大な敷地に点在する建物が本館・西館・南館・陶芸館・古窯館・茶室に復元された古窯。 たかが資料館とあなどっていた。
知人は調査目的だが私のお目当てはこれ:
開館30周年記念企画展「中国古代の建築とくらし」-茂木計一郎コレクション-
平成19年度に愛知県陶磁資料館へ寄贈された、東京藝術大学名誉教授・茂木計一郎氏が収集した建築明器を中心に厨房器具や農機具、家具、食器などのミニチュアを紹介します。
(企画展紹介より)

明器(めいき)とは山口県立萩美術館の平成18年の同様の企画展より引用すると、「死者が生前の生活で必要としたものを死後の世界でも使えるように模造したもので、建物や儀式に使う器、飲食器、人間、動物など、実に多様な器物や生き物が陶製や木製、青銅製などで造られます。」
つまり死者が向こう(地下)でも満ち足りた生活を送れるようにとの目的で作られた副葬品なのだが、そういうくくりはあるとしても作り手の創造の楽しみが伝わるようなものが多かった。これがめちゃめちゃ楽しくて、 池の中に建てられた見張り塔の手すりに猿が腰掛けていたり 池には人よりでかいアヒルやおんぶ蛙、スッポン、魚が泳いでいたり 縮尺も無視されているんだけどとにかくかわいい!
家の中にはちゃんと人がいて、窓辺には子供がいて、 厠には豚(排泄物を飼料として育つ)がいて、 前から横から裏から当時の人々の理想の暮らしがにじみでている。

展示が多すぎて(資料館もあまりに広すぎた)3時間では全然足りなかったのでした。
こりゃもう一度行く必要があるかも。
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# by drift_glass | 2008-07-17 23:30 | 観る  

コロー 光と追憶の変奏曲

コロー 光と追憶の変奏曲

ル・コルビュジェ設計による国立西洋美術館で開催中のところ、上京の幸運を得て鑑賞。

家業を継ぐよう強要された跡取り息子で、妹の死を機に親の許しを得て本格的に絵の勉強を始めた時すでに30歳近かったというジャン=バティスト・カミーユ・コロー、彼の好んで描いたヴィル・ダヴレーの森こそ、『シベールの日曜日(Les Dimanches de Ville d'Avray) 』(1962)でピエールとシベールが幸せな時間を紡いでいた、あのしんとした美しい森だ。見飽きない。
リューマチを患い外で描けなくなった晩年の人物画、コローのモナリザとも呼ばれる『真珠の女』、また最晩年の作品『青い服の婦人』もすばらしい。
こんなにすばらしい絵を描けるのに、ライフワークとしたものはあくまで風景画なのだ。

彼が亡くなる前に残した言葉。
私には、これまで見たことのなかったものが見えるのです。
どうやら私は空を描くすべを知らなかったようだ。
私の目の前にある空は、はるかにバラ色で、深く、澄みわたっている。
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東京でコロー展を見たことをご存じの友人より放送のお知らせ。
 『KIRIN ART GALLARY 美の巨人たち』
テレビ愛知
今日の一枚、カミーユ・コロー作
「モルトフォンテーヌの想い出」

前半でコローの経歴と代表作を簡単に紹介し、後半はこの一枚に絞るという構成なので興味がぶれない。数日前に感銘を受けた絵の印象が褪せないうちにまたテレビで見られてよかったよ。なんせ単純なんだものー。
でも、美術館で見た実物がもちろん一番いい。
そして、音楽もライヴが一番いい。
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# by drift_glass | 2008-07-15 10:09 | 観る  

白い巨塔(1966)

山本薩夫監督『白い巨塔』(1966)

WOWOWの監督没後25周年企画。
どこまでも傲慢な田宮財前は他(のキャスティング)の追随を許さない。正面きって財前をののしり何度張り倒されても負けない強さと法廷で真剣な面持ちで裁判の行方を見守るケイ子(小川真由美)、目元のわずかな変化で女心がよくわかる。

それから「財前教授の総回診です」これが見たかったのだよ。
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# by drift_glass | 2008-07-14 15:30 | 観る  

トマス・M・ディッシュ氏追悼

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先日亡くなられた。

マンハッタンの家賃統制住宅にお住まいだったそうだ。
永年のパートナーを亡くし、健康上と退去への不安も重なり、近年は心穏やかでいられなかっただろうと思うとお気の毒でならない。
銃による自殺だそうだ。

『アジアの岸辺』購入も未読のまま、『334』を読んだのがおととしだった。ながらく絶版状態だった傑作が少しずつ復刊され始めたここ数年、『334』をはじめとしたディッシュ作品も再び多くの人に手軽に入手できるようになるといい、本当に。
もちろん、作家の存命中にかなうのが一番なのだが……。
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# by drift_glass | 2008-07-09 20:30 | 日常  

Farewell, my office

平成9年から勤めていたアルバイト先は在籍中に社名が二度変わり、拠点統廃合で私の部署の業務は大阪へ集約されることになった。契約社員・嘱託社員・アルバイトは本日付で退職、割増金を上乗せして早期退職する社員は本日が最終出勤日で月末まで自宅待機である。 10月には告知されていたので通常業務と集約作業をたんたんと並行し、いよいよ今月は必要度の低いものから順次梱包し保管先へ搬出。カード会社なので「担当部署変更のご案内」封入・発送作業、会員コードを名古屋→大阪へ変更する入力作業を分担して行っていた。
このビルへ移転した時から2年半ぶりに机の拭き掃除をしたよ……。

昼休みの後入館証(カード)を総務に返却したため、社員が通用口を開けて見送ってくれた。「大阪へ送り込む個人情報の搬出作業とフロアの設備確認が終わるまで帰れないから全員23時まで残業申請するよう言われてるんだよ、たまんないよね」と笑っていた。彼は早期退職組で、家族を関東に残して単身赴任していたため次は自分の引越しだそうだ。お元気で、と挨拶してビルを出る。

18時半からフロアの「社員以外」による打ち上げがあるのだが、翌日から東京行きを控えている私はメンバーの住所録を先に受け取りそのまま帰る。いつでも連絡を取り合えるし、みな同じ立場なのでハローワークで再会する確率も高い。そういうわけであまり感傷的にもならなかった。中古屋にも古本屋にも歩いていける理想的な環境だったので、しばらく休んだら次の仕事もこのへんで探そうかな。
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# by drift_glass | 2008-06-27 23:30 | 日常  

静かなる決闘(1949)

黒澤明監督『静かなる決闘』
NHK-BS2で放映。

梅毒といえば、高校の頃エラリー・クイーンのある作品で「ワッセルマン反応」という言葉を知った。

世を拗ねたような未婚の母(千石規子)が、野戦病院で指の傷から梅毒に感染した青年医師(三船敏郎)の生きる姿勢にふれ、看護士として技術的にも、また人間として精神的にも成長する様子がその手つきと表情から読み取れる。
ひとりのプロフェッショナルの誕生だ。
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# by drift_glass | 2008-06-21 16:00 | 観る  

トーキングヘッズ叢書(2) J・G・バラード

f0134076_7353830.jpgトーキングヘッズ叢書(2) J・G・バラード(書苑新社)

増田まもる 「永遠の現在」へのパスポート
山形浩生 未来系セックス『クラッシュ』
永田弘太郎 失われたフィクションを求めて
本橋牛乳 エイズ時代のバラード
虚青裕 車がなけりゃできない
鈴木たかし すべての幻想は上海に始まる
THE VOICES OF JGB
独断的JGB読書案内
J・G・バラード年代順作品リスト
J・G・バラード単行本別作品リスト
J・G・バラード二次資料リスト
バラードの履歴書
STUDIO VOICEには何ができなかったか
夢幻会社純正・精神薄弱者のための残虐遊戯グッズ
バラードの67冊

そうそうたる執筆陣。
1994年の刊行なのでリストなど資料としては古い部分もあるが、紙媒体としてたいへんよくまとまっていてありがたい一冊。当時邦訳が待たれていた短編集の"Myths of the Near Future(近未来の神話)"はいまだに出ていないらしい。表題作はS-Fマガジン1983/2(村上博基訳)とユリイカ1986/6(増田まもる訳)で訳出されているそうだが、S-Fマガジンのバックナンバーのほうは家のどこかにしまいこまれていないかなぁ。

「近未来の神話」だけで検索すると、イギリスのバンドKlaxonsのデヴューアルバムばかり引っかかってまぎらわしい鬱陶しい。
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# by drift_glass | 2008-06-18 22:02 | 読む  

「アフタースクール」「運命じゃない人」

知り合い3人が立て続けに観ていずれも好評、
さらに小林信彦も絶賛していた作品が猛烈に観たくなり久々に映画館へ。
あまりのおもしろさに同じ監督の前作をその足で借りに行き、夜鑑賞。

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内田ゆうじ監督『アフタースクール』(2008)
変わってないって、なんでわかるんだ。お前は本当に友達のすべてを知ってるのか。

実は一番最初のほうのある会話がずっと喉に刺さった小骨のようだったのだが、本当にこの監督、観客にフェアだ。リスキーな演出に挑戦して、ちゃんと収束している。キャラクターの何気ない会話やしぐさも、当事者の知らない状況を把握している観客にはおかしくて仕方がない。突然昔の同級生に挨拶されて、もし相手のことを思い出せなかったら、やっぱり神野のように(頭はフル回転させながら)あたりさわりのない会話を続けるよね。

小さなところでは、どうみても麺類メインの和風ファミレスみたいな店でのミスマッチ
「ジャンバラヤおかわり!」が激烈におかしかった。
袋とじのシナリオつきで700円のパンフレット、ひと粒で二度おいしいこのお値段は安いよ!


内田ゆうじ監督『運命じゃない人』(2004)
「だからってナンパなんてしたこともないでしょうが。
ああいうのは、なんていうか、才能とか技術とかいるんだよ」
「いらないよ。人と会うのに技術なんているかよ」

観客を巻き込む時空の「逆」スパイラル。
山下規介のヤクザによる「神の(低い)視点」がすばらしい(笑)
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# by drift_glass | 2008-06-13 22:05 | 観る  

ラオ博士の七つの顔(1963)

f0134076_23114084.jpgジョージ・パル監督
『ラオ博士の七つの顔(7 Faces of Dr. Lao)』
チャールズ・G・フィニー「ラーオ博士のサーカス」の映画化作品。

楽しくてエロティックで、教訓めかさずにちょっと考えさせられるチャールズ・ボーモントの脚本と、ラオ博士から牧神、占い師、メデューサ、海蛇まで特殊メイクで演じ分けている身軽なトニー・ランドールの魅力がいっぱいだ。

ラオ博士のちゃんかちゃんかしたテーマ(Hurdy Gurdy)と牧神の踊り(Pan's Dance)が耳から離れない。
音楽担当のリー・ハーラインはディズニー・アニメ出身で、あの「白雪姫」(ハイホー!)「ピノキオ」(星に願いを)の作曲者なのだ。
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# by drift_glass | 2008-05-22 23:06 | 観る