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Van der Graaf Generator 初来日公演

f0134076_0124542.jpg2008年6月28日(渋谷O-West)

3人とも黒ずくめ、Peter Hammillの黒のスタンドカラーが銀髪に映えて似合うなぁ。
立ち見。手足を駆使してキーボードとベースペダルを操るHugh Bantonの斜め後ろの壁際でステージを見る。
「Interference Patterns」は家でも何回も聴いているが、"bring it home!"の部分で文字通り干渉してくるGuy Evansの重いドラムズはステージのこの音響で、彼の相貌を見ながらライヴで聴くに限る。
「Black Room」ではひたすら圧倒され続けた。
3人はよくアイコンタクトをとりあっているが、「All That Before」ではギターを構えたPHがつつつと二人の方へにじり寄る。そこで引き締めた口の端がクッと上がり、EvansとBantonに向かって演奏が嬉しくて(楽しくて)仕方がないという表情をした。
ああこの人たちThe Power Trioはこれからもずっと現役だ。

アンコール曲は、ステージ中央に静かに立ったかと思うと"Citadel..." 「Still Life」だ!この歌い出しで涙腺緩みっぱなしの人も多かったんじゃなかろうか。
歌い終え、一瞬の間をおき客席に投げキスを送るPHはやはりお茶目な人だった。

ところでPHはギターのチューニングする時に何気なく弾いているんだろうけど、チャッチャッチャッチャ……そのまま「Modern」のイントロなので「演るのか!」と早とちりしてしてしまったじゃないか。

2008年6月29日(渋谷O-West)

混沌とした「Lemmings」にしょっぱなから度肝を抜かれ、「Nutter Alert」幕開けのすさまじい咆哮に驚き、「La Rossa」のイントロでどよめく人々を感じ、 "One more world lost, one more heaven gained"をリアルで聴き、そして、音楽とか魂とか存在そのものとか、言葉で言い表せないものが人々の姿をしているのを生まれて初めて見た。
「Gog」で仁王立ちになり、一点を凝視して歌うPHの姿。
たかだか100年くらいの人の身体に閉じ込められたエネルギーがこれほどのものとは。
それを見るためなら、この先何度でも彼らの「LIVE」に通おう。
これ以上言葉にならない。

f0134076_23354936.jpg 2008年6月30日(原宿アストロホール)

ライヴの空気感と音響、バンドのアンサンブル、上から横から時に逆光に変化する照明など、レコードやCDやFabchannelの小さな画面では絶対に体験できない。
初日に演奏した「Scorched Earth」を聴きたいと思っていたら、「(In the) Black Room」のテンション保ったまま一気に続けて演ってしまうとはなんというバンドだろう。
3日間聴いておなじみの、新作『Trisector』からの「Lifetime」はこの日本公演で大好きになった曲で、GEのイントロですぐわかるようになったのに歌詞をちゃんと覚えてこなかったのが悔しい。

「Childlike Faith in the Childhood's End」は、アーサー・C・クラーク『幼年期の終り』にインスパイアされた曲だという。創元版『地球幼年期の終わり』と早川版『幼年期の終り』の2冊を並べ、「どちらの表紙が好きですか」とPHに訊いてみた。ためらいもせず指差したのは早川の表紙だった(画像参照)。よし、そちらで読もう。

メイン・エンジニアEdがFlickrに載せた44枚の日本滞在中の写真の1枚にこう記されている。
Office Ohsawaの大沢さんによせて。
The best promoter I ever worked with.
もう3週間もたつというのに、心の一部がまだ会場に佇んでいるような奇妙な感覚。
感覚そのものは無理としても、少しでも言葉で残しておきたい。YouTubeにあがっている2007年、2008年のトリオ編成でのライヴ映像が先日体験したものに近いのだが、モニターの中で小さくまとまっているのと実際に客席で体験した生の演奏との間には何をもってしても埋められない溝があり、無理をしてでも行ってよかった。

by drift_glass | 2008-07-20 23:54 | 聴く観る感じる  

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